不動産は保有財産のなかでも大きな金額が動くものです。何らかの事情で手放そうと考えたときに「できるだけ良い条件で売却したいが、どうしたら良いのかわからない」と困ってしまう場合もあるのではないでしょうか。保有している不動産が実際の価値より低い金額で売却されるのは避けたいもの。そのためにも査定をすることが重要となります。

不動産の査定方法は2種類!「簡易査定」と「訪問査定」

一般的に、不動産の査定は「簡易査定」もしくは「訪問査定」で行われます。

簡単で手軽な「簡易査定」

簡易査定は、オンライン上で完結する査定方法です。別名「机上査定」といいます。保有不動産を売却したときの金額をオンラインで申し込むだけで知ることが可能です。「売却をするかどうかを迷っている場合でも気軽に査定ができる」「早ければ当日・翌日に結果がわかる」といったメリットがあります。ただ、この査定はあくまでも簡易的に結果を出すものであり、不動産の細かな部分に関する現状価値が反映されにくいのです。高精度な結果を期待することは難しいため、その点は注意が必要です。

適切な査定額がわかる「訪問査定」

訪問査定は、実際に売却する不動産を確認したうえで査定を行う方法です。不動産の現状の価値を過去のデータと現地調査、どちらも考慮して査定額を出すため、より正確な価値を知ることができます。訪問査定にかかる時間は約1~2時間、長ければ3時間ほど必要です。隣家などとの境界線が曖昧だったり、価値を判断するのが難しかったりといった場合のみ査定に時間がかかります。簡易査定より調査に時間がかかることが多いため、休日など時間に余裕があるときに予定を入れることをおすすめします。

家の査定で重要視する6つのポイント

家の売却をする際の査定で重要視されるのが、以下の6つのポイントです。
売却を考えている家がどのような状態なのかをチェックしてみるのもおすすめです。

家の築年数は査定必須項目!

家を査定する際に、まずチェックするのが築年数です。これは国によって「法定耐用年数(木造建築は22年、鉄筋コンクリートは47年)」が定められていることが深く関わっています。一般的に多い木造建築の家は、築20年を超えると価値が極端に低くなりがちです。国土交通省の調査によると、築10年で価値が約5割になり、築20年以上になると約1割になることがわかっています。では「築30年以上の家の査定はどうなるのか」ですが、そういった場合の多くは土地の価値のみが評価対象です。築年数が古い家を売却する場合は「土地価格のみになることを承知で取引する」「家をリフォームするなどして価値を上げてから取引する」というように、選択が必要な場面も出てきます。

生活しやすさが重要になる家の内装

次に購入する人のことを考えれば、生活がしやすい家である点も重要です。たとえば、「異臭がしないか」という部分もチェックします。ペットを室内で飼っていたり、長年喫煙していたりすると壁などにニオイが染みつく場合も多く、そういった点がマイナスポイントになるケースも少なくありません。特に注意しておくと良いのが「シロアリ被害の有無」「雨漏りによる腐食がないか」です。この2つについては、場合によって売却前に修繕が必要になるケースもあります。

逆に、「使いやすい間取り」「壁紙やフローリングの状態が良い」という面はプラスポイントになりやすいです。生活動線がはっきりしている家は暮らしやすく、どのように家具を設置すれば良いのかもイメージしやすくなります。ほかにも、「水回りの設備が整っている」「最新設備が導入されている」なども評価につながる重要ポイントです。たとえば、高級システムキッチン、床暖房、ホームオートメーション機能などは最新設備として査定額アップにつながりやすいでしょう。

第一印象を決める家の外装

家をぱっと見たときの印象を決める外装も必ずチェックする部分です。見た目部分では「屋根や外壁の塗装状態」「破損個所の有無」、一見わかりにくい部分として「家の傾き」も評価します。家の傾き具合によっては体調が悪くなる人がいたり、窓やドアなどの開閉がしづらくなったりするため、極端に傾きがある家は売却が難しくなるのが現状です。

土地の状況も査定額に響きやすい

家の査定は、建物と土地をそれぞれ別でチェックします。高額査定になりやすいのは、広くて使いやすい土地です。ただし、建築基準法で4メートル以上の幅がある公道に敷地の接点が2メートル以上なければならないという決まりがあります。そのため、たとえ敷地自体が広くても、間口が4メートル以下の土地は低評価がつきやすいので注意が必要です。道路との接点に関しては「敷地と段差が大きくないかどうか」も査定ポイントになります。生活に支障が出そうなほど高低差がある場合は改善が必要です。

日当たりや眺望が良い

日当たりや眺望が良い家も査定額アップにつながりやすいです。特に高評価になりやすいのが南向き、続いて東向きとなっています。逆に、あまり評価が高くないのは日当たりが悪い北向き、夕日の日差しが強めになる西向きです。では、「南向きであれば必ず査定額が高くなるのか」ですが、必ずしもそうではありません。「日当たりの良さ+周辺環境の良さ」によって高評価になります。

利便性が評価される周辺環境

「中心街へのアクセス」「生活の利便性」どちらも良いほうが査定額もアップします。スーパーや学校、病院など、生活するうえで必要になる施設に近いほど高評価です。その目安になるのが「家から徒歩10分圏内であるかどうか」で、10分以上かかる場合はマイナス点がつきやすくなります。

査定で高評価を得るためのコツ

掃除をしてキレイにしておく

査定では細かな部分もチェックをしますが、やはり第一印象は大切です。そのため、査定前に物件を掃除するなど、きれいに見えるようにするのがコツです。ただ、査定前にリフォームをした場合、それだけの価値を取り戻せるかどうかがまだわからないため、避けたほうが良いでしょう。近隣の住民や道路の渋滞状況、日当たりについてなど、家の持ち主だからこそ知っている魅力を伝えることも良い方向につなげやすくなります。
だからといって、マイナスポイントを隠すのはよくありません。後々発覚して、トラブルになる可能性があるからです。また、既存住宅状況調査(インスペクション)を受けておくことも有効です。専門技術者が家の劣化具合から雨漏り、シロアリの有無まで調査をしてくれます。発行される診断書を査定時に提出すれば、より適切な査定額を出すことが可能です。

査定で高評価を得るためには十分な準備を

不動産の売却に欠かせない査定には簡易査定と訪問査定があり、訪問査定のほうがより正確な査定を行うことができます。査定の際にチェックするポイントは築年数をはじめ、外装・内装、土地などさまざまです。第一印象は良いほうが好印象になりやすいため、査定前にはできるだけきれいに掃除をするのがおすすめです。また、不動産の価値を知るために住宅状況調査を受けるのも有効となります。ただ、欠陥が見つかったとしても査定前にリフォームをすると損をするケースもあるので注意が必要です。良い条件で売却するためにも、自分でできることはできるだけやっておきましょう。

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